ブログを作ったら管理しなきゃいけない部分が増えちゃうしなぁ…
と消極的だったのですが、ニコニコ動画中にコメ返ししたくなる内容がたくさんコメント投稿いただきました、ありがとうございます。

そのコメントに対して返信をするのに動画を作ったりしたら本編が進まないし、
初見の方には不必要な動画になってしまうと気がついたのでブログを作ることにしました

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びわのたねメモ帳☆6月号

2018年7月30日月曜日

びわのたね読書感想文

読書感想文ってどう書くのかいまだにわからない

ネットで書ける方法が公開されていても

もう夏休みの読書感想文に悩まされることはないけれど、
書き方がもっと早くわかっていればなぁ。
小学校のときから読書感想文の宿題が出ても、ぶっつけ本番。
書き方を教わった記憶なんてない、公立はそうなのかな?

感想文は「その本を読んで自分はどう思ったか」。
自分の思いのたけを書き連ねるだけなのです。

ホントに?思いを書くだけで読書感想文にできるのか…
というわけで思ったことを書いてみます。

school-post.com

千一夜物語で一番心に残った話

アミナが再婚先を追い出されて義理の3姉妹で暮らす
理由となった訳を教皇の前でした話です。

「結婚式に呼べる人がいないからどうか来てください」
といきなり家を訪れた女に言われて同情して出席すると、
それは嘘で、アミナを好きになった男と引き合わせるための
芝居でした。突然の展開で驚いているアミナは
その場で結婚を申し込まれて承諾してしまいました。

最初の夫は親が見合わせた相手だったので死別の後、
結婚を申し込んだ男がイケメンだったり、家が裕福だったりで、
断る理由もないのですが、突然のことでも承諾してしまう
アミナの性格が裏目に出る大事件が起こります。

新しい夫と結婚するときに「他の男と口を利かない」と
約束させられたアミナ。
結婚してからしばらく経って夫の乳母と買い物に出かけます。

そこで入った服地の店の商人に気に入られて、
「店の商品を全てあげてもいいから頬にキスしたい」と
とんでもないお願いをされて困ってしまいます。

冷静に考えると当時でも現代でも、読者が男でも女でも、
アミナが願いを聞き入れるなんてありえないと思いますが、
商人はしつこいし、あろうことか乳母までもが
「商品がもらえるなら大したことはない」などと
言い出してアミナは何が何だかわからなくなります。


商人の肩を持つ乳母

この店に連れてきた乳母も商人の肩を持ち、アミナは一人です。
(悪徳商法で高額契約を迫られる時の状況に似ている)
黙ってキスすれば「他の男と口を利かない」という
夫との約束にも反していない、と乳母が言います。

約束には反していないけど、話の舞台のイスラム教では
夫以外の大人の男に顔を見られないようにベールまで
被っているわけで、それを開いてキスをさせるなんて、
夫も想定外だったに違いありません。

ついにアミナが根負けして商人の願いを承諾して、
ベールを開いて頬にキスをさせました。
普通に唇が触れるだけかと思っていたら、
商人はアミナの頬に噛みついて、驚いたアミナが
気を失っているうちに店から逃げていってしまいました。

後で乳母は「まさかこんなことになってしまうとは」と
うろたえているし、何をやっているんだと思いました。
乳母は年齢も上なのだし、夫を教育する係でもあるのだから
なぜ商人が無茶な願いを言い出した時に止めないのかと、
読んでいておかしいなと思いました。

隠そうとしましたが夫にばれてアミナは斬り殺される寸前、
乳母が「私に免じて許してくれ」と割って入り、
何とかアミナは生き延びましたが、家を追い出され、
元の家は何者かに徹底的に破壊されていて、路頭に迷います。

乳母がこの事件の原因じゃないのかと思いますが、
アミナはこれ以上言い訳できる状況にありませんでした。


結局は元の鞘に収まるけれど納得できない

アミナは義理の姉のゾベイダを頼って行き、そこで暮らします。
しかし浮気の罰として鞭打ちされた胸の傷は治らないし、
過去のことを思い出しては過呼吸になって倒れます。

不自由なく幸せで服の生地を買うお金にも困らない、
好きな夫とも仲良く暮らしていたのに、一時の気の迷いで
全て失ったトラウマがずっとアミナの心を痛めつけていました。

教皇の前でおかしな行動と過呼吸で倒れた理由を話すアミナですが、
辛い出来事をよく話せたなぁと私は泣きながら読んでいました。
直後に教皇はゾベイダが命を助けてあげた妖精の恩返しで、
アミナの夫は実は教皇の息子の王子なのだと知らされて
教皇は王子に事情を話し、もう一度2人は一緒になりました。

『周りが大丈夫だと言っても悪いことは悪いのだ』
きっとそういう教訓のための話なのかなと思いました。

でもびわのたねは何だか納得できないんです。
夫が王子の身分は隠してだまし討ちで結婚したことや、
乳母のおかしな商人と引き合わせたときの行動。

もしかしたら他に王子の妻がいたのか、または
民間人の妻に納得できない周りの者が乳母を買収して
アミナを追い出させたのではないだろうかと
勝手に想像してしまいました。

もっとひどいことを考えるなら、夫が妻の心を試そうと、
わざと乳母にアミナを連れ出させたかとも思いました。


人間不信になる

びわのたねはあまり小説やドラマを見たりしないのですが、
他人事と思っておけばいいのに、アミナのこの先を
勝手に考えてしまって辛い気分になりました。

物語の中のアミナは根が楽天家なので、夫に許されて
一緒に暮らせるだけで幸せに戻れたのだと思う。
私だけが取り残されて自分を殺そうとまでした夫や、
正体のよくわからない乳母とこれからも暮らすことを
考えると辛いです。

他の物語を読んだり、将棋を指したりして、
この話は思い出さないように早く忘れてしまいたい。

こんな内容の話だから一番心に残ったともいえるけれど。